三方一両損

2025年02月23日 08:01

「三方一両損(さんぽういちりょうぞん)」とは、落語や講談で有名な大岡政談の一つです。
あらすじ
大工の吉五郎が落とした三両の金を、左官の金太郎が拾って届けました。しかし、吉五郎は「一度落としたものだから」と受け取りを拒否します。金太郎も「拾ったものを返すのは当然」と譲りません。困り果てた二人は、大岡越前守に裁きを求めます。
越前守は、三両に一両を足して四両とし、二人それぞれに二両ずつ分け与えました。そして、「二人とも三両手に入れることができたのに、二両になったのだから一両ずつの損、私も一両出したから一両の損。これを三方一両損という」と述べ、見事に解決しました。
意味
この話は、三者が皆、少しずつ損をすることで、公平な解決に至るという教訓を含んでいます。損得勘定だけではなく、相手を思いやる気持ちや、潔い態度の大切さを教えてくれる物語です。
ポイント
 * 大岡越前守の機転と裁きの見事さが際立つ話です。
 * 江戸っ子の気質である、お金に執着しない潔さや、人情味あふれる様子が描かれています。
 * 現代においても、人間関係やビジネスにおいて、相手を尊重し、譲り合うことの大切さを教えてくれる教訓として、語り継がれています。
その他
 * この話は、落語や講談だけでなく、小説やドラマなど、様々な形で語り継がれています。
 * 「三方一両損」という言葉は、現代でも、公平な解決や、互いに譲り合うことを意味する言葉として使われることがあります。

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